機能別マニュアルメールセキュリティー設定(SPF/DKIM/DMARC)

レンタルサーバー「Zenlogicホスティング」では、電子メールにおけるデータ改ざんやなりすまし防止を実現するためSPF/DKIM/DMARCの機能をご提供しています。

大手メールサービスを利用の際には必須認証となっていますので、下記のご提供仕様をご確認しながら設定をしてください。

ご利用可能なプラン

本機能をご利用いただけるプランは、以下のとおりです。

サービス名 プラン名
Zenlogic ホスティング on IDCF Cloud IC-1 ~ IC-4
Zenlogic ホスティング プランS、プラン1 ~ 7、移行プランA/B

※ 移行プランA/Bは、旧レンタルサーバーサービス(FirstServer)からZenlogicホスティングへ移行された一部のお客様専用のプランとなります。

認証方式の違い

SPF/DKIM/DMARCの認証方式の違いにつきましては、以下のとおりです。
メールのセキュリティーを高めるには、3つを設定するのが望ましいです。

認証方式 概要
SPF SPFはメールのなりすましを防止するために、送信されたメールが指定されたサーバーを送信されているかを確認する機能です。
DKIM 送信するメールに電子署名を施すことにより、内容が改ざんされていないことを証明する機能です。
実装するには鍵の生成およびDNSの設定が必要です。
DMARC SPFやDKIMの認証に失敗したメールをどう処理するかを伝える機能です。
ドメイン所有者は受信者に対して対応なし/隔離する/拒否するをDNSにて指定します。

標準ドメインでの設定

標準ドメインの認証方式には、下記の設定が登録されております。

認証方式 認証設定値
SPF

標準ドメインのDNSに下記内容で自動設定されます。

  • レコードタイプ :TXT
  • ホスト名 :[標準ドメイン名].
  • 設定値 :"v=spf1 ip4:[該当ホスティングのIPアドレス] ~all"
DKIM

鍵の作成およびDNSの設定が自動設定されます。

  • レコードタイプ :TXT
  • ホスト名 :zenlogic-selector._domainkey.[標準ドメイン名].
  • 設定値 :"v=DKIM1; k=rsa; p=[鍵文字列]"
DMARC

標準ドメインのDNSに下記内容で自動設定されます。

  • レコードタイプ :TXT
  • ホスト名 :_dmarc.[標準ドメイン名].
  • 設定値 :"v=DMARC1; p=none; adkim=s; aspf=s"

※ 設定の変更はできません。

独自ドメインでの設定

独自ドメインにて認証を行うには下記の手順で設定を行います。

レコードタイプ 認証設定値
SPF

【2023年7月5日以降にドメイン設定を追加した場合】
ドメイン設定の追加時に、以下のレコードが自動設定されます。

  • レコードタイプ :TXT
  • ホスト名 :[標準ドメイン名].
  • 設定値 :"v=spf1 ip4:[該当ホスティングのIPアドレス] ~all"

【2023年7月4日以前にドメイン設定を追加した場合】
初期設定では設定されません。
「SPFレコード」を追加する場合、お客様自身でDNSレコード追加を行ってください。

DKIM ドメイン名ごとに鍵の作成およびDNSの設定が必要となります。
DKIM設定
DMARC

【2024年5月8日以降にドメイン設定を追加した場合】
ドメイン設定の追加時に、以下のレコードが自動設定されます。

  • レコードタイプ :TXT
  • ホスト名 :_dmarc.[標準ドメイン名].
  • 設定値 :"v=DMARC1;p=none;"

【2024年5月7日以前にドメイン設定を追加していた場合】
初期設定では「DMARCレコード」は設定されていません。
お客様自身でコントロールパネルより「DMARCレコード」を追加してください。

転送したメールがSPF認証でNG判定される場合

Zenlogicホスティングに登録しているメールアドレス宛てのメールを外部アドレスへ自動転送する場合、送信先サーバーのSPF認証でNG判定される場合があります。

NG判定の原因は、メール転送時の送信元アドレス(EnvelopeFrom)のDNSに、SPFレコードが登録されておらず、信用できないサーバーからの配送と判断された可能性があります。

この場合、メール転送の設定にて、送信元アドレスをZenlogicホスティングに登録しているメールアドレスに変更することで、Zenlogicから送信されたメールとみなされ、SPF認証がOKとなります。

【例】
送信元メールアドレス(他社サーバー):aaa@example1.jp
転送設定したメールアドレス(Zenlogic):bbb@zenlogic.jp
転送先メールアドレス(他社サーバー):ccc@example2.jp

設定変更前の送信元アドレス)aaa@example1.jp
設定変更後の送信元アドレス)bbb@zenlogic.jp

注意事項

※送信先に届くメールのヘッダー情報(Return-Path)の内容が変更されます。

  • 転送設定したメールアドレスを設定した場合
    Return-Path<[転送設定したメールアドレス]>
  • 送信者のメールアドレスを設定した場合
    Return-Path<[送信者のメールアドレス]>

送信元メールアドレスの設定変更は、対象サーバー全体に適用されます。
特定のメールアドレスのみに適用することはできませんので、ご注意ください。

設定手順

1カスタマーポータルにアクセス

Zenlogicカスタマーポータルにログインし、「コントロールパネル」メニューから対象のサービスを選択します。

カスタマーポータルにアクセス
2メニューを選択

「メール」→「メールサーバー設定」メニューをクリックします。

メニューを選択
3メール転送時の送信元アドレスを変更

転送メールの送信元を選択し、[保存]ボタンをクリックします。

メール転送時の送信元アドレスを変更

転送メールでDKIM署名する場合

Zenlogicで作成したメールアカウントより他メールアカウントへ転送を行った場合、転送するメールアドレスと送信元メールアドレス(header-from)がZenlogicに登録されたドメイン名と異なるとDKIM署名をすることができません。

このような状況を解消するには、下記手順にて送信元アドレスを変換する設定を行うことで、転送メールに於いてもZenlogic上でDKIM署名することができます。

Zenlogicホスティングに登録しているメールアドレス宛てのメールを外部アドレスへ自動転送する場合、送信元アドレス(Header-From)がZenlogicに登録されているドメイン名のアドレスと異なるため、DKIM署名ができません。

転送メールに対してDKIM署名を行うためには、コントロールパネルの「メール転送時の差出人設定」で送信元を「転送元」とするよう変更してください。

注意事項

差出人の設定によって、送信元アドレス(Header-From)の内容が変わります。

  • 転送元のメールアドレスを選択した場合
    From:"Forward:original sender is [送信元メールアドレス]" <[転送メールアドレス]>
    X-Original -From送信者名<[送信元メールアドレス]>
  • 送信者のメールアドレスを選択した場合
    From:[送信者名]<[送信元メールアドレス]>

設定手順

1カスタマーポータルにアクセス

Zenlogicカスタマーポータルにログインし、「コントロールパネル」メニューから対象のサービスを選択します。

カスタマーポータルにアクセス
2メニューを選択

「メール」→「メールアカウント」画面で、変更対象の設定の「コメント・パスワード編集」欄の「編集」ボタンをクリックします。

メニューを選択
3メールアカウント詳細設定

「メールアカウント詳細設定」画面の「メール転送時の差出人設定」で転送メールの送信元を選択し、「保存」ボタンをクリックします。

メールアカウント詳細設定

メーリングリストでDKIM署名を行う場合

Zenlogicホスティングで作成したメーリングリスト宛てに外部アドレスからメールが投稿された場合、送信元アドレス(Header-From)がZenlogicに登録されているドメイン名のアドレスと異なるため、DKIM署名ができません。

メーリングリストに対してDKIM署名を行うためには、コントロールパネルの差出人設定で「メーリングリスト」を差出人とするよう変更してください。

注意事項

差出人の設定によって、送信元アドレス(Header-From)の内容が変わります。

  • メーリングリストアドレスを選択した場合
    From:"[送信者のメールアドレス] via [ML名]" <[MLアドレス]>
    X-Original -From:送信者名<[送信者のメールアドレス]>
  • 送信者のメールアドレスを選択した場合
    From:[送信者名]<[送信者のメールアドレス]>

設定手順

1カスタマーポータルにアクセス

Zenlogicカスタマーポータルにログインし、「コントロールパネル」メニューから対象のサービスを選択します。

カスタマーポータルにアクセス
2設定画面にアクセス

「メール」→「メーリングリスト」より、設定対象のメーリングリストの「編集」ボタンをクリックします。

設定画面にアクセス
3差出人アドレスの設定

「メーリングリストの動作設定」で、差出人アドレスを選択し、[保存]ボタンをクリックします。

差出人アドレスの設定