実践活用ガイド - ネットワークとインフラの構築

ISOインストール機能を活用してサーバーを構築する

IDCFクラウドではさまざまなOSのISOイメージをインポートし、サーバーを構築することができます。
ISOイメージからサーバーを構築するメリットは以下のとおりで、より柔軟にIDCFクラウドを活用いただけます。
・ルートディスクのサイズを自由に変更できる
・IDCFクラウドで提供していないOS等で仮想マシンを作成できる

本マニュアルでは、外部サイトからISOイメージをインポートし、そのISOイメージを使用して仮想マシンの作成・テンプレート化を行い、その後、テンプレートから仮想マシンを起動する手順を紹介します。

1. ISOイメージのインポート

この章ではインターネットに公開されているISOイメージをIDCFクラウドにインポートします。

1. コンピュートのメニューより[ISO]をクリックし、ISO一覧画面にて[ISO作成]をクリックします。


2. ISO作成画面で以下のように設定し、[作成する]をクリックします。
※指定している文字列で説明が進むため、本マニュアルの内容にそって作業を進める場合は、合わせておくことをおすすめします。

項目 設定内容
ISO名 任意(今回はMyCentOS7.9を指定)
説明 任意(今回はCentOS7.9を指定)
ゾーン 任意(今回はvoltを指定)
URL 任意(今回は以下からISOイメージを取得)
http://ftp.riken.jp/Linux/centos/7.9.2009/isos/x86_64/CentOS-7-x86_64-Minimal-2009.iso
OSタイプ 近いものを指定(今回はOther CentOS (64-bit)を指定)
エクスポート 有効
ブータブル 有効


3. 確認のポップアップ画面が表示されるので[はい]をクリックします。


4. ISO一覧画面にて、ISOイメージのインポート完了を待ちます。
ステータスが「Successfully Installed」になったらインポート完了です。

2. 仮想マシンの作成

前章でインポートしたISOイメージから仮想マシンを作成します。

1. クラウドコンソール左上の[仮想マシン作成]をクリックします。


2. 仮想マシン作成画面で以下のように設定します。

項目 設定内容
ゾーン ISOイメージをインポートしたゾーンを指定(今回はvoltを指定)
マシンタイプ Light.S1
イメージ ISO- MyCentOS7.9
キーボード 任意(今回はJPキーボードを指定)
ボリューム 必要なディスク容量を指定(今回はルートディスク 10GBを指定)
SSH Key なし
仮想マシン台数 1台
ネットワークインターフェース volt-network1※選択したゾーンに依存

詳細情報
 
マシン名 任意(今回はFromISOと指定)
グループ (なし)

※ISOイメージはIDCF標準提供で用意してあるものも表示されます。選択するイメージは間違いやすい部分ですので、以下画像でもご確認ください。


3. 必要な内容を設定して画面下部の[確認画面へ]をクリックします。

4. 確認画面が表示されますので[作成]をクリックします。

5. 仮想マシン一覧に作成した仮想マシンが追加されます。
ステータスがRunningになったことを確認し、[仮想マシン名]をクリックします。
※1分程度しても変わらない場合、ページを更新してください。


6. 仮想マシン詳細画面にて[コンソール]タブをクリックし、[コンソールにアクセスする]をクリックします。


7. コンソール画面が表示されます。
画面上をクリックしてウィンドウをアクティブにし、以下の画面になっていればキーボードの上下の矢印キーで[Install CentOS 7]を選択し、Enterキーを押下します。


8. CentOSのウェルカム画面が表示されます。左下の検索窓に「j」を入力し、[日本語]-[日本語(日本)]を選択し、[続行]をクリックします。


9. 「インストールの概要」画面に遷移します。


10. 画面右のスクロールバーを使って、画面をスクロールします。
[インストール先]をクリックします。


11. 設定内容を確認し、必要に応じて設定変更を行います。完了後、[完了]をクリックします。


12. 「インストールの概要」画面に戻ります。[ネットワークとホスト名]をクリックします。


13. 画面右上のNICのトグルをクリックして、「オフ」から「オン」に変更します。
変更後、[完了]をクリックします。


14. 「インストールの概要」画面に戻ります。画面右のスクロールバーを使って、画面をスクロールし、上部の[日付と時刻]をクリックします。


15. 画面右上の歯車アイコンをクリックします。


16. NTPサーバーの設定を行います。
IDCFクラウドにて提供しているNTPサーバー「ntp1.noah.idc.jp、ntp2.noah.idc.jp」を登録し、以下のように[使用]にチェックしてください。設定後[OK]をクリックします。


17. さらに[完了]をクリックし、「インストールの概要」画面に戻ります。必要に応じて各項目をクリックして内容の確認・設定を行ってください。
設定の確認完了後、[インストールの開始]をクリックします。


18. インストールが開始されます。[ROOTパスワード]をクリックします。


19. rootパスワードを設定します。
設定後、[完了]をクリックします。


20. インストール完了を待ちます。


21. インストール完了後、[再起動]をクリックします。


22. ISOイメージをデタッチするため、仮想マシン一覧画面より、作成した仮想マシン名[FromISO]をクリックします。


23. 仮想マシン詳細画面より、[ISO]タブをクリックし[デタッチ]をクリックします。
確認メッセージが表示されますので[はい]をクリックします。


以上で、インポートしたISOイメージから仮想マシンの作成が完了しました。

3. サーバー基本設定とテンプレート化

今回のようにOSのISOイメージをインポートして仮想マシンを作成する場合、IDCFクラウドで使用するための設定が必要です。
必要なソフトウェアのインストール、設定の最適化を実施し、テンプレート化を行います。

1. SSHでログインするため、ファイアウォールとポートフォワードの設定を行います。
設定方法は、「Webサイトの本番環境を構築したい(Web1台構成)」の「2. ネットワークの設定(ファイアウォールとポートフォワードの設定)」をご参照ください。
ファイアウォールとポートフォワードの設定例は以下のとおりです。

ファイアウォール設定例

コメント ソースCIDR タイプ ポートレンジ
SSH My IP SSH 22

ポートフォワード設定例

コメント パブリックポート プライベートポート 仮想マシン
SSH SSH 22 FromISO


2. SSHでログインをします。
SSH鍵の設定は行っていないため、前章の手順19で設定したrootパスワードでログインをします。

3. vmware-toolsをインストールします。

[root@FromISO ~]#  yum -y update
[root@FromISO ~]#  yum -y install open-vm-tools
							

4. 仮想マシン作成時にSSH鍵の設置や、パスワードリセットを利用するためのツールをインストールします。

[root@FromISO ~]# yum -y install http://repo.cloud.idc.jp/Linux/CentOS/7/idcf/x86_64/idcf-release-8-0.0.idcf.el7.noarch.rpm
[root@FromISO ~]# yum -y install cloudstack-guest-scripts
							

5. セキュリティ向上のため、sshのパスワードログインできないように設定します。

[root@FromISO ~]# sed -i".org" -e \
"s/^PasswordAuthentication yes/PasswordAuthentication no/g" \
/etc/ssh/sshd_config
							

6. テンプレートにするための準備をします。

[root@FromISO ~]# rm -f /etc/ssh/ssh_host_*
[root@FromISO ~]# yum clean all
[root@FromISO ~]# history -c
							

7. 仮想マシン「FromISO」からテンプレートを作成します。
テンプレート作成方法は「スケーラブルなWebサイトを構築したい(Web2台構成)」の「2. スナップショットの作成」と「3. テンプレートの作成」をご参照ください。
テンプレート名を「FromISO Template」としてテンプレートを作成します。

8. 作成したテンプレートから仮想マシンを作成します。
テンプレートから仮想マシン作成方法は「スケーラブルなWebサイトを構築したい(Web2台構成)」の「4. マイテンプレートから仮想マシンを作成」をご参照ください。
設定例は下記の通りです。

項目 設定内容
ゾーン volt
マシンタイプ Light.S1
イメージ FromISO Template(選択済み)
ボリューム データディスクなし(空欄のまま)
SSH Key ※注1
仮想マシン台数 1台
ネットワークインターフェース ※注2

詳細情報
 
マシン名 RepISO1
グループ (なし)

※注1: SSH Keyの項目は、SSH秘密鍵を未作成の場合は[作成]を選択し、生成された秘密鍵をローカルPCに保存します。詳しくは「めちゃ楽ガイド新規ウィンドウを開きます」6ページの手順3をご参照ください。
※注2: ご利用のアカウントによってネットワークインターフェースとして選択できるゾーン名が異なります。普段お使いのゾーン名をご選択ください。

9. 作成した仮想マシンに⑧で指定したSSH keyでログインできることを確認します。
アクセス方法は「Webサイトの本番環境を構築したい(Web1台構成)」の「3. 仮想マシンへのアクセス」をご参照ください。

以上でISOイメージから作成した仮想マシンをテンプレート化し、そのテンプレートから仮想マシンを作成・ログインまで完了しました。

VMware Toolsは、ドライバーの提供だけでなく、仮想化環境に適した設定やツールが含まれていますのでインストールすることをおすすめします。
本マニュアルではオープンソース版のVMware Toolsを使った手順を紹介しました。
Ubuntu等の最新OSではオープンソース版のVMware Toolsが最初から含まれているものもありますので、追加インストールせずに利用可能な場合もあります。
これらの準備がない場合には、IDCFクラウド標準提供のISOイメージ(インストールしなくても選択可能)にてvmware-tools.isoを提供していますので、こちらを仮想マシンにアタッチしてインストールすることも可能です。

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