導入事例

株式会社神戸新聞社様

月間2億PVサイトを支え、更なる高みを目指せる安定基盤を作る

「高負荷によるサイトダウン」メディアサイト特有の課題をCDNで解決

神戸新聞社様「デイリースポーツ」

神戸新聞社は兵庫県神戸市に本社を構え、東京や大阪にも支局を構えている新聞社だ。同社が発行する「デイリースポーツ」は1948年に創刊された長い歴史を持つスポーツ紙であり、阪神タイガースを中心にスポーツや芸能の最新情報を発信し、日本全国を「楽しませる」ことを目指している媒体。

「サイトへのアクセス数が突発的に増加したときに、コンテンツの表示が遅れてしまうことに困っていました」

今回は、同社のメディアサイトである「デイリースポーツonline」で、日々増大していくアクセスへの対策をどのように実施し、サイトを改善してきたのかをうかがった。

「たくさんの方に情報を届けたい」アクセス負荷に耐えるメディアを作る想い

「『デイリースポーツonline』は2001年に開設。現在は月間で約2億PVのアクセスがあるメディアに成長しました。
人気ジャンルは阪神タイガースや芸能で、これらの記事はアクセス数が多くなる傾向があります。」

パソコンだけでなく、近年ではスマートフォンからのアクセスが増え、サイトのPV数は飛躍的に増加。一方でサイトの表示が遅くなってしまい、時にはサーバーがダウンしてしまうことに頭を悩ませていた。

メディアサイト「デイリースポーツonline」
メディアサイト「デイリースポーツonline」

「当初は2台の物理サーバーで運用しており、アクセス数の増加を見越して増設していました。
しかし、阪神タイガースの試合情報や話題の芸能情報などの速報がサイトにアップされたり、巨大ポータルサイトに『デイリースポーツonline』の配信記事が掲載されると突発的にアクセス数が跳ねあがり、サイトが表示されなくなってしまいました。
せっかく多くの方がサイトに訪問してくれているのに、記事が表示されない。それは私たちの『たくさんの方に情報を届けたい』という思いと反します。

新聞は朝、確実にポストに入っていないといけません。『デイリースポーツonline』も同じ考え方で、たくさんの方に確実に最新情報を届けたい。
『インターネットだからしょうがない』と甘えてはいけない、という新聞社としてのプライドもあり、これを機に見直そうとなりました。」


「落ちないサイト」への工夫。CDN導入で安定稼働を実現

そういった状況を打破するために、まずは現状を分析したという。
1アクセスあたりのリクエスト数が増加するとサイト表示が遅くなる。記事内のページ表示を重くする要素を減らしたり、遅延読み込みを導入するなど、コンテンツを改善した。

「1番効果があったのはCDNの導入です。
以前は、アクセス数が増えそうな記事を公開する際、事前にIDCフロンティアの担当者に相談してサーバーの増強をするなど人力で対応していたのですが、そのような社内リソースも減らすことができました。

我々のようなメディアサイト運営者にとっては、CDNを導入することで一時的なコストが増加したとしても、機会損失を解消できたことの方が重要だと思っています。
何よりサイトを安定させ、訪問してくださる方に確実に最新の情報をお届けできることが最優先事項でした。」

メディアの先を見据えたインフラ構成を

同社では、一貫して「高アクセス・高負荷に耐える」「サイトの高速化」をキーワードとして様々な改善策を実施しており、その時のサイトの状況や予算感、サイト構成に応じて徐々に「IDCFクラウド」の各サービスを導入していった。特に「IDCFクラウド CDN」については運用当初は画像のみをキャッシュし、2020年からサイト全体をフルキャッシュするというように、IDCフロンティアと相談しサービスを段階導入していった。

「私たちはインフラに詳しくないので、『速く表示したい』、『こういう問題がある』といったざっくりとした要望を、日ごろからIDCフロンティアに気軽に相談していました。そうした中で自然と、こういった段階的なCDN導入の話が生まれ実現していきました。

またコストの面で言えば、過去の記事もストックし続ける必要があるため画像データが増えてサーバーのディスクのコストもかさんでいましたが、『IDCFクラウド クラウドストレージ』を利用することで安価にデータを永続化できました。『IDCFクラウド クラウドストレージ』はデータ転送量にも課金が発生しますが、古い画像はリクエストが少ないため低コストで利用できています。

『IDCFクラウド』に移行後、『IDCFクラウド インフィニットLB』を導入し負荷分散を行っていましたが、それでも急激なアクセス増加には耐えきれないことがありました。これらはCDN導入により現在は解決しています。
また東日本大震災などの大規模災害を受け、非常時にも安定したサービスを提供するためのBCP(事業継続)対策として、『IDCFクラウド GSLB』(広域負荷分散)で東西リージョン間の冗長化も行いました。メディアとして災害発生時のサイト停止は、なんとしてでも回避する使命があるためです。」

神戸新聞社様「デイリースポーツonline」のシステム構成図
神戸新聞社様「デイリースポーツonline」のシステム構成図


「安心してサイト運営が可能に」 IDCフロンティアはインフラの良きパートナー

継続的なサイト改善とCDN導入で、「デイリースポーツonline」の安定性は格段に向上した。その背景には、課題を気軽に相談できるIDCフロンティアとの信頼関係があるからです、というお言葉をいただいた。

「以前は、同時接続数が20~30万で記事や画像の表示遅延が発生していましたが、環境を一新してからは発生していません。おかげで安心してサイトを運営することができています。
長年に渡って運用しているシステムなので、内部構成も複雑になっていましたが、IDCフロンティアは『デイリースポーツonline』のサーバー構成や運用のことまで良く理解してくれています。とにかく安定稼働をしたいという要望を、親身になってヒアリングし提案してくれていると感じています。
これからは月間3億PVのアクセスを目指すサイトにしていきたいので、引き続きサポートしていただけると嬉しいです。
両社の担当者同士が日常的に会話を交わしながら、『デイリースポーツonline』というメディアのこれからの姿を見据えて、サイトとインフラを築くことができていると思っています。」

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導入企業様 会社概要
会社名 株式会社神戸新聞社
代表取締役社長 高梨 柳太郎
事業内容 ・神戸新聞朝刊・夕刊の発行
・神戸新聞NEXT(電子版)の発行
・WEBサイトの運営
・営業事業
・スポーツ・文化事業の企画、開催
URL https://www.kobe-np.co.jp/corporate/info/新規ウィンドウを開きます

※掲載内容は、本事例の掲載日時点の情報です。
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2021年03月24日掲載