導入事例

株式会社カカクコム様

高品質なネットワークと運用体制が月間3億PVを超えるサービスを支える

情報サイト運営

インターネットデータセンター完全ガイド2006年春号より転載。 文中の当社名は、記事掲載時のものです。

サービス拡大に加え新たな事業も展開

価格.com http://kakaku.com/
価格.com
http://kakaku.com/

価格比較サイトの「価格.com」を運営するカカクコムでは、2004年8月に宿泊施設予約サイト「yoyaQ.com」を、2005年8月にはグルメクチコミサイト「食べログ.com」を開設しています。また、価格.comでは比較できる商品ジャンルも増えており、旅行クチコミサイトのフォートラベルを2004年11月に買収するなど、提供サービスを年々拡大し続けている会社です。これらのインターネットビジネスを現在支えているインフラが、ソフトバンクIDCが提供するサービスです。

株式会社カカクコム 取締役CTO 安田幹広氏
株式会社カカクコム 
取締役CTO 安田幹広氏

カカクコムがソフトバンクIDCのサービスを利用するようになったのは、2000年だといいます。 「97年に『CORE PRICE』という名前でサービスを開始したころは、マンションにサーバーを2~3台置いて運用していたと聞いてます。データセンターを使い始めたのは2000年ごろで、ちょうど株式会社にしてサービスを商用化していった時期ですね」(システム本部 プラットホーム部主任 中島善平氏) データセンターでは、最初は1ラックだけを運用していたカカクコムでしたが、事業が波に乗るとともにそのラック数も着実に増えていきました。「2ラックあると思っていたら、1年後には倍の4ラックになった」と中島氏が言うように、急激に利用するラック数は増えていったといいます。しかし、ラックを増やして最新のサーバーを導入していくとともに問題となってきたのが、電源容量と熱放出でした。

システム本部 プラットホーム部 主任 中島善平氏
システム本部 プラットホーム部
主任 中島善平氏

ソフトバンクIDCは全国9か所でデータセンターを運営しており、そのうち2か所が東京有明地区にあります。2001年に新設された有明第1データセンターは、1ラックあたりの電源容量も大きく、空調設備も新しいため、熱放出も効率的になっています。中島氏によると、ビジネス拡大を見越して、利用ラック数の増加に対応するためにと、有明第1データセンターへの移転を勧められたのが2004年だといいます。「移転の手間はかかりますが、今まで増設に次ぐ増設で配線なども煩雑になってしまっていたため、いい機会だと思って移転を決定しました。移転後は、今後の増設も考えた配線やサーバーの配置も行えるようになりました。以前はバラバラな位置にラックが置かれていましたが、移転先ではまとまった場所にラックを置けるようになってよかったと思っています」(中島氏)
では、移転時に何かトラブルなどはなかったのでしょうか。実はこの有明のソフトバンクIDCの2つのデータセンターは1つのネットワークで繋がれているため、2回に分けてデータを移動させることでほとんどサービスを停止する必要がなかったといいます。「もし別々のネットワークだったら、サービスを停止させて移転しなければなりませんでした」(中島氏)

乗り換えを検討しても移す理由は見当たらない

一度同じサービス内での移転を経験しているカカクコムですが、データセンターの利用を始めた2000年以降、サービスそのものの乗り換えを考えたことはないのでしょうか。
「他社のサービスはチェックしていますし、会議で乗り換えが議題となることもあります。しかし、現在のサービスよりも高品質かつリーズナブルな回線コストのサービスは見当たらないのです。移転のコストなどを考えれば、現時点で乗り換える理由は見つかりません」(安田氏)
また、取締役CTOの安田幹広氏は「トータルなサポートで非常に信頼できる」といいます。
「サービスの拡大にエンジニアの採用が追いついていかないという状況の中で、信頼できるサービスを提供してくれていると思っています。ネットワークの相談も受けてくれるし、作業も手伝ってくれます」
カカクコムでは、上位サービスであるネットワークのマネージドサービスを受けており、ネットワーク機器のメンテナンスや交換もソフトバンクIDCにサポートしてもらっているようです。
「ロードバランサーをパフォーマンスの高いものに交換する必要があったのですが、マネージドサービスの利用により設定や交換を依頼できたので助かりました。ファイヤーウォールやロードバランサーの設定を変更する際にも、作業前には必ずメールや電話で連絡をくれるのも安心です。慎重に作業を行ってくれていると感じますね。ユーザー専用のサポートウェブサイトでは、ファイアウォールやロードバランサーの状況を見ることができます。管理画面は使いやすく、オプションの申し込みやDNSなどの変更もウェブからできるのも便利ですね」(中島氏)
さらに、ネットワーク構成を変更する際に、より効率のよい方法をアドバイスしてもらったこともあるといいます。相談の乗るだけでなく提案も行ってくれるのです。
「最近は、ディザスターリカバリーの話も出てきています。ソフトバンクIDCは複数のデータセンターを持っていて、それぞれのデータセンターはダークファイバーでつながっているので、将来的には導入も視野に入れています。何があっても停止せずにサービスを続けられることを考えていかなければなりませんから」(安田氏)

3つの条件を満たしてくれるデータセンターが理想

中島氏は、他社のiDCを見学したときに、付加サービスとして、ある3つの条件が満たされているかが気になるといいます。
「携帯電話を使えること、ディスプレイモニターを貸してくれること、荷物を預かってくれること、の3点です。いくつかのiDCを見学しましたが、中にはすべて満たしていないところもあります。とくに荷物を預かってくれるかどうかは、少ない人員で迅速に対応しなければならない当社の場合、非常に重要です。十数台のサーバーを追加するときに、いったん会社に置いておくようなスペースはありませんし、持っていくのも大変です。細かな部分ですが、ソフトバンクIDCはこれらの条件を満たしてくれているので、助かっています」(中島氏)
最後に、今後のカカクコムのサービスについて伺いました。

「価格.comの目指すところは、全方位で消費者の方々の購買エージェントとなることです。そのためにはまだまだ商品ジャンルは少なく、現在提供しているジャンルも商品サイクル全体で完全にサポートできているとは思っていません。ジャンルの数やサポートをもっと拡げていきたいですね。旅行に関するサイトは広くユーザー様に認知されて、旅先でも見てもらえるようなサイト作りを目指したいと思います。また、グルメコミュニティーサイトは当社よりも前に多くのサービスが提供されているので、それらのサイトに追いついて、プラスアルファの購買エージェントとなることを目指したいと考えています」(安田氏)
今後もソフトバンクIDCの確かなネットワーク技術と、運用面における全面的な支援が、カカクコムのビジネス拡大を支えていくでしょう。

iDC利用概要

iDC利用概要
利用目的 各情報サイトの運営
利用iDC ソフトバンクIDC/13ラック、ハウジング、サーバーコネクション、マネージド・ストレージ、マネージド・ファイアウォール、マネージド・ロードバランシング、1Gbps 従量制

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導入企業様 会社概要

導入企業様 会社概要
会社名 株式会社カカクコム
所在地 東京都文京区後楽1-4-14 後楽森ビル
設立 1997年12月
資本金 4億2,995万円
事業内容 インターネット価格比較サイト「価格.com」の企画・運営、インターネット宿泊施設予約サイト「yoyaQ.com」の企画・運営、インターネットグルメコミュニティーサイト「食べログ.com」の企画・運営
URL http://kakaku.com/
http://r.tabelog.com/

-以上、インターネットデータセンター完全ガイド2006年春号より転載-

掲載内容は、本事例の掲載日2006年7月10日時点の情報です。

記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

2006年07月10日掲載